甘く優しくおしえて、ぜんぶぜんぶ。
「わんこちゃん。向こうで猿たちが呼んでるみたい」
「えっ?わっ、」
「しばらくはそっちで食べてて」
「ええっ、新しいお肉また焼いちゃったのに…!」
ぐいっと背中を押してくる。
はやく行け行けと、沙蘭くんは言ってるみたいだ。
「ちょっとここ、さっきからハエが多いみたいだからサ。ねえ……総長さん」
「そうだな。俺たちは犬丸がそんなの気にせず楽しめるように片付けてから行くわ」
とりあえず犬丸、全速力でトビちゃんのところへ向かいました。
すっごい怖い顔してた……!
めちゃくちゃ低い声してた……!!
たぶん他に理由があって適当に言っただけなんだろうな…って思っていたのだけど、なぜかトビちゃんは「待ってたわ~!」と迎え入れてくれる。
「たとえメスだとしてもオジサンだとしても容赦ないのがア・タ・シ・た・ち、、、なんだよな」
素で締めるのやめてえ…。
…………コ・ワ・す・ぎ・る。