甘く優しくおしえて、ぜんぶぜんぶ。




「わんこちゃーん、今さらだけど門限とかって決まってるー?」


「あっ、今日はとくに気にしなくて大丈夫な日だよ!」


「大丈夫な日?どーして」


「お母さんもお父さんも不在してて、犬丸ひとりでお留守番だからっ」



気づけば空は茜色。

楽しい時間ってあっという間だから、ちょっとだけ寂しい。


今日はお母さんもお父さんもライブ参戦日だから、帰ってくるのは明日のお昼頃。


だから今日の夕飯はなくてもいいかなってくらい、このバーベキューでお腹いっぱいだ。



「まあだとしても、さすがにそろそろお開きにしよう。ねえ千明」


「……だな」



「今日は誘ってくれてありがとうございました…!!」と、仲間たちは一条くんたちへ頭を下げる。


ここにいるのは全員じゃないから、来れなかった子たち可哀想だな…。

またこういうの頻繁にやりたいな…。



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