君の一番になりたい 〜空に羽ばたく宝石〜
「………かわい………かわいい……」
「那月くん?行こうっ」
「……うん、いこか。」
☆☆☆
ガララっ………
教室のドアを開く。
みんな開いた瞬間、私たちを見て止まる。
「、りりちゃん、千絵、那月っちおかえりぃ」
「ただいま、ゆめめ。ありがと。」
夢芽ちゃんが誇らしげに笑う。
「………りり。」
悲しそうな声。この声は久しぶりに聞いた。
「……………雅美ちゃん」
「私が弱くてりりを追い詰めた。私もいじめたやつと同罪よね。ごめんなさい……」
雅美ちゃんは入学式の時仲良くなった。
『名前呼ばないでっ……!!』とかは悲しかったなぁ……
「……正直、雅美ちゃんにされるの悲しかったし、苦しかった。」「………」
「けどね、わたしもわたしみたいな友達がいたら、わたしも弱いから雅美ちゃんみたいにいや、それ以上に最低なことすると思うよ。」
雅美ちゃんより、弱くて脆いもん私。
「………私、雅美ちゃんと友達戻りたいよ」
「…………っ、わたしもりりとなかよくしたいよぉっ………」
ぺたりと座り込んでなく雅美ちゃんが、
初めてものすごく子供みたいに見えた。