君の一番になりたい 〜空に羽ばたく宝石〜
わたしは部屋を出て、階段を降りる。
「……、りり?ご飯の量どうする?」
「………少なめで。」
食べる気力がないから。
「……さきたべていい?」「えっ…うん、いいけど、。」
わたしは、いただきます、そう言ってからささっと食べて風呂に入った。
……………。。
何をしていても気力が湧かない。
そんな時、電話が鳴った。
2階のほうの電話だ。
部屋に向かうしちょうどいい。
「わたしが出てくる。」
「うん、よろしく。」
お父さんにそう言われ、わたしは2階に上がり
受話器をとった。
「もしもし、萩野ですが。」
「…………りり?」
聞こえたのは紛れもなく那月くんの声。
「え……、あの、那月…くん?」
「切らないで。転校するって……本当?」
「……っ、、…うん、、本当。」
「、そっか。りりは転校したい?」
「…………」
なんで、そんなこと聞くんだろう。
そんなの。だって
「転校したくないよぉっ……、っうぅ」
我慢できずに泣いてしまった。
「うん、そうだよね、俺もりりには転校してほしくない。」