君の一番になりたい 〜空に羽ばたく宝石〜
「あっ……!りり!」「お久しぶりです、
麻耶さん。」



「久しぶりだね、元気してた?」


会うなりぎゅーっと抱きついてくる。




ふふっ、千絵みたい。



「…、よかった。」「…え?」


「りりのその笑顔見られなくなったら私もう大号泣よ……」「いや、家で泣いてただろうが。」


そうだった…んだ。



「、麻耶さん。私もう弱くないですよ。」


「………、弱くないからって人に頼らないとかしないこと!!!いいね!?」



大声で私に言う。



わたしは満面の笑みを浮かべてから、


「はい!!」


と、大声で言った。





那月くんは、その姿を柔らかい笑顔でずっと見ていた。




「りり。」「ん、どうしたのー。」




「電話でさ、問題が終わったら話したいことあるって言ったじゃん。」





「うん、」



「今日放課後、教室に残ってて。すぐ済ませるから。」




「…………うん、分かった。」




わたしも話したい事があるから。




言ってなかったよね、好きですって。


……………


ざわざわとする教室から皆が出る。




私たちだけ不自然に居残って。



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