君の一番になりたい 〜空に羽ばたく宝石〜
「………りり。」



大好きな彼が近づいてきて、わたしの頭をポンポンと撫でる。



「…?」

「はい、これ言ってた香水。」


そうやって手に渡されたのは一つの瓶。




さ、サンプルじゃなくて、これ普通のやつじゃない……!?


「受け取れな「受け取れないは、致しません。俺からのプレゼント。今までよく頑張ったね。」




「………ありがとう。」






ふふっ………、なんか嬉しい。



「りり」


愛おしそうな声でわたしを呼ぶ。



「りりとは、中学からじゃないんだ。
覚えてる?ピアノ習ってた時。」


「、………あぁ。」


那月くんに何故か懐かしさを覚えていたのはそう言う事だったのか。



「昔、友達にいじめられてるのを助けてくれたよね。」


助けたのは、ピアノの友達で1番仲のいいあの子。あの子が、那月くんだった……



「それで、助けてくれた時嬉しかった。
その時から多分リリのこと好きだったんじゃないかな。」



「…え、」



「りりの真っ直ぐな笑顔が好きで多分
一目惚れしたんだと思う。俺は、りりの笑った顔がまた見たくて。そう思ってたら、
りりがこの学校に入ってきたんだ。」



…………


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