気高き暴君は孤独な少女を愛し尽くす
指先が肌を移動して、そこの輪郭を捉える。
下から優しくすくうように包まれて、びく、と揺れた。
「ほら、ちゃんと俺の手に収まってえらい」
「やぁ、ぅ」
「大っきくなりたいんだったら全然手伝うけど」
耳元で響いた声とともに甘い刺激が突き抜けて、思わず身をよじる。
どうしよう、恥ずかしさからか体が火照ってしょうがない。
電気を消してるのに、どうして……?
「っ、も、……こういうの、いいです」
無理して褒める必要ないのに。
優しく触れる必要もないのに。
フリで優しくされるのが一番つらい。
どうせ道具みたいに酷く抱かれて。
飽きたらすぐに捨てられるんだから……。
「早く、終わらせてください……」
だけど聞こえなかったのか、歴くんは私をさらに近くに抱き寄せる。
「歴──、ん、っ」
抗議の声は、彼の唇に呑み込まれた。