気高き暴君は孤独な少女を愛し尽くす
ありったけの勇気を込めて、ぎゅう、と抱きしめた。
心臓がありえないくらい早鐘を打つ。
そして、勢いに任せた行動に早くも後悔を覚えた。
そういえば男の人って……。
行為のあとは、ものすごく脱力感に襲われてあらゆることが面倒に感じる……みたいな記事をどこかで読んだ覚えがある。
どうしよう、鬱陶しいって思われちゃったかな……。
自分だけ空回りしているようでまた泣きたくなった。
「お前ね、何してんの」
案の定、ちょっと怒った声を出され、びくっとしたのもつかの間。
「っ? や、ぁ……」
内ももに指を這わされ思いがけず声が漏れる。
腕を引かれ、少し体勢を変えさせられながら、ちゅ……と唇を塞がれる。
すぐに頭に甘い刺激が走った。