気高き暴君は孤独な少女を愛し尽くす
テーブルに手をついて、呼吸を整える。
……もう二度と、傷つけたくない……。
強く自身を戒めたあとで、再度棚や冷蔵庫にある物を確かめた。
叶愛が食べれそうなものは……何もなさそうだ。
つくってくれていたすまし汁を使って雑炊にするか……。
汁を小さな鍋に移して、ジャーの白米を投げ込み、再び火を通す。
火にかけている間、他に要りそうなものを考えた。
スポーツドリンクを温めて飲むのがいいと聞いたことがある。
あとはビタミンの取れる果物。
柑橘系のゼリーでもいいかもしれない。
あとは解熱剤があれば少しは楽にしてやれるかな……。
考えれば色々浮かんでくるけど、ひとまずは雑炊を食べさせることにした。