気高き暴君は孤独な少女を愛し尽くす
いつの間にか、肩が空気に晒されていた。
ルームウェアのボタンが外れて、露わになった部分に優しくキスが落ちてくる。
もう太陽が昇っていて、輪郭どころかぜんぶがはっきり見えてしまう。
恥ずかしい。
これ以上したら、ずっと隠していた部分を見られてしまうかも。
でも……。
あんなに必死で隠していた傷痕も、今なら見られても大丈夫な気がした。
醜くと思われるかも、という不安がもうない。
隠したい部分も弱い部分を暴いたあとに包み込んでくれるのが歴くんだってわかったから……かな?
「叶愛、……可愛い」
肌を柔く撫でられれば、意図せず声が零れる。
たまらなくなって身をよじるけど、触れられる部分に感覚が集中するせいでそこに燻る熱を逃すのは難しくて。
「ぅ、あ、歴くん……待って……声、」
「ん……気持ちよくて甘い声いっぱい出ちゃうな」
「っうぅ、やだ、っ、聞かないでください」
「はは、それは無理だから頑張って我慢しな?」