気高き暴君は孤独な少女を愛し尽くす
「私は……歴くんとまろんと、ずっと一緒に暮らしたいです。……もしかして、歴くんは気が変わっちゃいましたか……?」
想像しただけで少しうるっと来てしまって。
それが声にも表れたみたいで。
若干震えた私の声に、歴くんがハッとしたように顔を上げた。
「変わってないよ。……変わるわけないでしょ」
繋いだ手をぐっと引き寄せて、頭を撫でてくれる。
「よかった、っ、です……」
「……。その課題、あとどれくらいで終わるの」
「あ、えっと……三十分くらいかなあと」
「はあ?長……話になんねぇ」
「ひゃあっ?」
体が宙に浮く。
私を抱えた歴くんは、そのままベッドのほうへ……。
「やぁっ、待ってください……まだ問二の途中で」
「金曜なんだから、今やらなくてもいいでしょ」
「課題は金曜に全部片付けたい派なんですよ……うぅ、歴くん、聞いてますか?」