気高き暴君は孤独な少女を愛し尽くす


「じゃあ、それでいいです……」

『………。念のため聞くけど。お前、男に抱かれるって意味わかってる?』

「は、はい……一応、は」


『俺がああしろこうしろって言うこと全部聞けよ』

「はい」


『酷くされても文句は言うなよ』

「はい」


『死ねって言ったら死ねよ』

「……はい」


『………お前、感情死んでるな。大丈夫か』



本当は大事にしたかったけど。

歴くんの提案を断ったとしても……どうせ、ゆくゆくは好きでもない人にあげる体だから。


それに、今までずっと消えたいと思っていたから、自分の身はどうなってもいい。


そう思って、最後にもう一度「はい」と返事をした。

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