SENTIMENTALISM
すると梨紗は今度はトーンの落とした声を吐き出した。
『なに?心配してるフリ?おせっかいやめてよ。偽善者』
「フリなんかじゃない!梨紗、あたしこんなの嫌だよ!またみんなで笑いたいよ!」
『気色悪りぃーんだよ!なにが特進クラスよ!あんたのその良い子チャン面みてると張り倒したくなんだよ!!!』
梨紗の顔に似合わないドスの聞いた罵声が受話器を通してあたしの耳に流れてきた。
「……じゃあ張り倒せばいいよ。あたしは逃げない。逃げてるのは、梨紗。あんたの方よ」