SENTIMENTALISM


すると梨紗はフイッとあたしから顔を背けた。

「うるさい……」

「あたしはみんなと過ごした時間が大切だよ。だから取り戻したい。梨紗は違うの?ほんとうに、もう要らないの?」



きっと、どこを探しても

あんな暖かな場所ない。

何もなかったあたしを受け入れてくれた、場所。

あの暖かさは偽物じゃなかった信じたい。

確かめたい。


あたしを連れていってくれたのは、梨紗なんだよ。



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