SENTIMENTALISM


体がボワッと熱くなるのがわかった。
噛み締めた唇からは血が滲む。

「……どうしたって…。綾子さんにとってあたしたちは何ですか……?」

握りしめたスカートにシワがよる。

「変な質問ね、りく」

「はぐらかさないでください」

「怖い顔」

綾子さんは笑う。まるで子供みたいに無邪気に。遊んでいるみたいな、そんな感じ。

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