SENTIMENTALISM
thirteen
白い静かな病院。
そのずっとずっと奥が瞳さんの病室だった。
慧斗がドアノブをまわす。
あたしは心臓の音が早まるのを感じながら息をとめて見ていた。
「瞳、来たよ」
真っ白で何ひとつ汚れのないこじんまりとした病室に、ぽつんと白いシーツが敷かれたベットが置かれている。
そこに、まるで百合のように白い顔色の女の人が静かに眠っていた。
たくさんの管に繋がれながら。