SENTIMENTALISM
何か言おうとしても言葉がでなかった。
すると梨紗がやっと振り返った。
目があう。
その鋭い視線に体が動けなくなる。
「あたし、ずっと慧斗がすきだった!!!あんたなんか瞳の変わりなんだよ!!!自分が慧斗に大切にされてるなんて思いあがんなよ!!!!」
梨紗の叫び声が
ひろいひろい青空に響き渡った。
そして、梨紗は勢いよく屋上をでていった。
あたしはひとり、ぽつんと残されたままその場に突っ立っていた。