SENTIMENTALISM
「……れ…い…?」
驚いて涙もひっこんでしまった。
「……もう来るなって言ったのに……。どうして戻ってくるんだよ……」
苦しげに囁く玲の声に、なぜだか胸がきゅうっとしめつけられる。
「お前にはこんな場所にいてほしくないんだよ……大切だから……」
予想外の玲の言葉に、驚きのあまり心臓がストップしてしまうんじゃないかと思う。
玲は今まであたしに微塵もそんな態度をしたことがなかったから。
あたしは静かに囁く玲の想いを玲の腕の中できく。
「……始めて来たときから、気になって仕方がなかった。放っておけなかった。……ずっと好きだった……」
あたしの鼓動と同じくらいの早さ……いや、あたしよりもうんと早く
玲の鼓動は高鳴っていた。