ウソの魔法に、君とかかる (短)
まさか恭子ちゃんが「これから面白い事が起こるから隠れて見てて」と女子グループに言ってたなんて。
そんな”騙されてる可能性”を一ミリも考えなかった、私の責任だ。
だけど、同時に――
終わったって。
私の中学校生活、もう終わったって。そんな絶望を抱く。
「う、ぅ~……っ」
「やだ雫ちゃん、泣かないで? まるで私たちがイジメてるみたいじゃん!」
恭子ちゃんの言葉の一つ一つが、私を地獄へと落としていく。
イジメてるみたい、じゃない。これはもう、イジメなんだ。
そして今日からずっと、私はイジメられる対象として、中学校生活を送らないといけないんだ。
ポロポロ泣きながら、そんな事を思った。
その時だった。
グイッ