秘密のメッセージを送った相手はスーパーアイドルでした。


 一つ一つの文章を追う毎に、涙が溢れていた。
 読み終わった頃には声を殺して泣いていた。


「うっ、う〜〜〜……っっ」


 嬉しい、すごく嬉しい……!!

 Hinaさんからお返事をもらえたどころか、こんなに嬉しいメッセージをもらえるなんて。

 こんなに長文でお返事がもらえるなんて思ってもみなかった。

 嬉しかったって。
 元気がもらえたって。


「ありがとうは、こっちの台詞なのに……っ」


 スマホを抱きしめてベッドに寝転がる。
 何度も何度も読み返して、スクリーンショットも撮った。

 本当に本当に嬉しい。


「彗〜〜?ご飯だよ!」


 お母さんに呼ばれるまで、制服から着替えることもなくずっとDMを読み返していた。


「あんたまだ着替えてなかったの!?」

「あ、うん、ちょっと……」

「あっ!ねぇ!Sirius出てる!!」


 TVを付けて興奮気味に声をあげたのはお姉ちゃん。
 お姉ちゃんもSiriusのファンだ。

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