秘密のメッセージを送った相手はスーパーアイドルでした。
3.秘密のやり取り
「おはよう。雨なのに傘忘れた」
「風邪引かないでね。
私はお母さんがしっかり持たせてくれました!」
「スイの傘に入れてよ(笑)」
いつの間にかHinaとこんなやり取りをするようになっていた。
最初こそ緊張していたけど、お互い学生だとわかったら段々とくだけて話せるようになって。
今はHina、スイと呼び合っている。
Hinaが何歳か知らないけど、多分高校生くらいだろうと思っていた私は、ずっと敬語だった。
そうしたら、「タメ口、呼び捨てにして欲しい」と言われて今は頑張っている。
「今度傘を忘れた歌詞を書こうかな(笑)」
「何それ(笑)気になる」
毎日こうしてDMのやり取りをしているのが、楽しくて仕方ない。
学校ではひとりぼっちでも、HinaとのDMが心の支えになっていた。
「スイは何が好きなの?趣味は?」
「読書かな。図書委員だよ」
「おすすめの本ある?」
「『スピカ姫の冒険』シリーズが面白いよ!」