秘密のメッセージを送った相手はスーパーアイドルでした。



「ねぇ、天川さんさぁ、急に色気付いて生意気じゃない?」


 個室から出ようという時、突然自分の名前が聞こえてドキッとする。
 思わずドアに掛けようとしていた手を止めた。


「ねー。学校にあの髪型は派手すぎじゃない?」
「しかも似合ってないっつーの!」


 多分同じクラスの子たちだ。


「もしかして星夜に好かれようとしてるのかなー?」
「だったら身の程知らずじゃない?ねぇ、きらり」


 …………え?

 今、きらりって言った……?

 そこにきらりがいるの?



「ね〜彗ちゃんブスなんだから、ちょっと着飾ったくらいじゃ変わらないよ〜」



 次に聞こえた声は、間違いなくきらりのものだった。



「てかきらりってなんで天川さんと仲良かったの?」

「だって、彗ちゃんがいればきらりの引き立て役になってくれるんだもん」

「そうゆうこと?」

「地味でブスで冴えない彗ちゃんはぁ、きらりのアクセサリーの一つなの」

「ひどっ!」


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