秘密のメッセージを送った相手はスーパーアイドルでした。
きらりの周りにいる子たちは、みんな私を見てクスクス笑っていた。
私はその場に立ち尽くし、唇を震わせて必死に泣くのをこらえた。
ここで泣いちゃダメ。なんだか取り憑かれたみたいに、必死に唇を噛み締める。
その時、腕に抱えていた本を落としてしまった。
「あっ……」
「彗ちゃん、まだこんなもの読んでるんだ」
拾い上げたのはきらりだった。
落とした弾みで本に挟んでいたカードが落ちてしまう。
やばい!と思った時には既にカードはきらりの手の中にあった。
「何これ?星夜くんに?」
「そ、それは……」
「こんな子どもが読む本、星夜くんに貸そうとしてたの?何のつもり?」
今までにないほどきらりの視線は冷たかった。
「あり得ない。興味なさそうなフリしてこんなもので星夜くんに近づこうとしてたんだ。
――最低だね」
「……っ!」
周りにいた他の子たちもわらわらと集まってきた。
「は?何これ?こんなガキっぽいもの星夜に読ませようとしてたの?」
「キモいんだけど」