秘密のメッセージを送った相手はスーパーアイドルでした。
* * *
図書室はとても静かだ。
テスト期間中は勉強する生徒が多いけど、普段はそうでもない。
特に放課後となるとあまり人がいない。
なので当番と言いつつ、私も自分の好きな本を読んでることが多い。
今読んでるのは異世界もののファンタジー小説。
転生した世界で超イケメンの王子様に求婚されちゃうなんて、すっごく夢がある。
恋愛小説はドキドキと胸キュンと夢がいっぱい詰まってて楽しいなぁ……。
「――あの、すみません」
小説に夢中になってて、カウンターの前に人がいたことに気づかなかった。
「借りたいんですけど」
「わあっ!?ごめんなさいっ!」
慌てて貸し出し処理をしようと顔を上げてみたら――、
……えっ??嘘でしょ??
思わず二度見ならぬ三度見はしたと思う。
もしかしてメガネの度が合ってないなんてこと、ないよね?
目の前にあの星夜くんがいるとは思ってなくて、思わず読んでいた本を落としてしまった。