秘密のメッセージを送った相手はスーパーアイドルでした。

5.Hinaの正体



 星夜くんに連れて来られた場所は、屋上だった。


「うん、ここなら誰にも見られないかな」

「あ、あの、星夜くん……」

「ごめんね」


 えっ、何が……?


「俺のせいで嫌な思いさせたよね」

「星夜くんのせいじゃないよ!」

「でも俺のファンがしたことみたいだから、本当にごめん。自分のファンがああいうことしてるのは、悲しいね……」

「でもっ、庇ってくれて嬉しかった。ありがとうございました!」


 勢いよく頭を下げると、星夜くんはちょっぴり笑ってくれた。


「それにあの、友達って……」


 多分あれは、あの場を収めるためにああ言ってくれたんだと思う。
 びっくりしたけど、きらりたちの顔を見たら胸がスッとしたのは確かだ。


「ありがとう。嘘でも友達って言ってくれて」

「あれ、本当だよ」


 え、どういう…………


「俺たち多分、ずっと前から友達だった」


< 41 / 45 >

この作品をシェア

pagetop