秘密のメッセージを送った相手はスーパーアイドルでした。


 そんな風に思ってくれてたなんて、すごく嬉しい。
 嬉しすぎる……っ。


「あ、ありがとう……っ!」


 思わず目頭が熱くなってしまった。
 星夜くんの気持ちが嬉しかったし、何よりHinaの曲が聴けてとても感動した。


「だからさ、俺たち友達でしょ?」

「うん、友達だね!」

「でも、このことは誰にも秘密ね?」

「っ!」


 あ、そうか……そうだよね、他の人には言えるわけないもんね――?

 これは、私と星夜くんだけの秘密……。

 そう思うと急にドキドキしてしまった。


「しばらくHinaとしてあのアカウントは続けたいからさ、これからも話してくれる?」

「も、もちろんだよ……!」


 むしろいいのかな!?
 私なんかが星夜くんと秘密を共有するなんて――。


「アイドルとしてじゃない俺を知っていてくれるのは、彗だけだね」

「っ!」

「これからもよろしくね」


 星夜くんにポン、と頭を撫でられてブワッと頬が熱くなる。
 私に向かって微笑みかける笑顔に、ぎゅーっと胸が締め付けられる。

 これは想像以上に重い秘密かもしれない。

 でも、星夜くんのこんな一面を知っているのは私だけ――。

 勇気を出してDMを送った時は、まさかこんなことになるなんて思ってもみなかった。


 秘密のメッセージを送った相手はスーパーアイドルでした。



fin.


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