秘密のメッセージを送った相手はスーパーアイドルでした。


「大丈夫?」

「ご、ごめんなさい……っ」


 至近距離で見ると星夜くん、顔が小さすぎる……!!

 あまりにもイケメンすぎて直視できない!

 こんなにカッコよすぎると、ファンじゃなくてもときめきが止まらないよ……!!

 本のバーコードをピッてするだけなのに、ものすごく手が震えた。

 貸し出しカードに名前を書いてもらうだけなのに、サインをもらったみたいでドキドキした。

 字もすごく綺麗だなぁ……。

 星夜くんが借りた本は詩集だった。
 なんだかすごく意外な気がした。

 お仕事で使うのかな?


「期日は1週間ですけど、先に延長申請もできますがどうされますか?」

「そうなんだ。じゃあお願いしてもいいですか?」

「はい、じゃあこちらのカードにも書いてください」


 星夜くんは忙しいだろうし、もしかしたら全部読み切れずに返却することになっちゃうかもしれない。
 そうなったら寂しいよね。


「素敵な言葉と出会えるといいですね」


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