異世界トリップして、猫獣人皇帝の赤ちゃんを身ごもり、新たな使命に生きることとなりました!
私は強く決意したのだった。
「シャネード様は冷血だと言われている。見つかったらひとたまりもないだろう」
「そうなんですか? 日記の中ではすごく優しい人だったように書かれていましたし、いい人でしたよ」
「それは恋人だったからじゃ。正妻じゃないあなたが子供を妊娠したと知ったら……あぁ、恐ろしい」
震え上がっている様子を見ていたら、絶対に見つかってはいけないと思った。
でも、思い出したシャネード様は、誰かを殺すような人ではない。
たしかに仕事をしている時は厳しい顔をしていて、人を寄せ付けないオーラを放っていたが、本当に穏やかで素敵だった。

ところが、数日後。
< 41 / 58 >

この作品をシェア

pagetop