あなたと想いが通い合う日を私、……ずっと待ってたはずなのに
第12話 もう一度伝えたい
「大地!」
俺の家のアパートの駐輪場の前に菜保子《なほこ》がいた。
菜保子はほっぺたを真っ赤にして息が上がってる。
見慣れた制服姿の菜保子だ。
なのに菜保子を見るといつも胸がきゅっとなる。
目が合って。
言葉を交わすたびに俺はお前を好きになる。
「菜保子。どうしたんだよ? 学校行ってたのか?」
会えてすごく嬉しい。
菜保子の顔を見れて嬉しいくせに冷静になろうとした。
昨日の告白なんてなんともない風を俺は装った。
菜保子は俺に近寄り涙をいっぱい溜めた目で見て来た。
菜保子の背は中学校に入ってからは俺よりちっちゃくて。
下から俺を見上げるようにする菜保子の仕草が可愛かった。
「大地! 大地ぃ」
菜保子は俺にしがみついてわあっと泣き出した。
俺は躊躇いがちに菜保子をそっと抱きしめた。
菜保子からは花みたいな匂いがする。
しゃくり上げて激しく泣く菜保子の頭を右手でよしよしと撫でて俺は菜保子が泣いている理由がなんとなくだが分かった気がしてた。
「先生がなんか言ったのか? 聞いたのか? もしかして」
「お母さんが……」
「ああ」
陣内先生から俺の話を色々聞いて。
優しい菜保子は俺のこと心配してくれたんだ。
だから駆けつけてくれた。
こんなに俺のために菜保子は泣いてくれるんだ。
俺は思う。
もう一度伝えたい。
菜保子にどうしても好きだって伝えたいんだ。
「菜保子好きだ」
俺は胸にうずくまるようにして泣いていた菜保子に二度目の告白をした。
菜保子はびっくりした目をして顔を上げた。
こみ上げた好きという気持ち。
胸がいっぱいになる。
「好き」が支配する。
大好きな菜保子の唇に俺は唇を重ねた。
俺の家のアパートの駐輪場の前に菜保子《なほこ》がいた。
菜保子はほっぺたを真っ赤にして息が上がってる。
見慣れた制服姿の菜保子だ。
なのに菜保子を見るといつも胸がきゅっとなる。
目が合って。
言葉を交わすたびに俺はお前を好きになる。
「菜保子。どうしたんだよ? 学校行ってたのか?」
会えてすごく嬉しい。
菜保子の顔を見れて嬉しいくせに冷静になろうとした。
昨日の告白なんてなんともない風を俺は装った。
菜保子は俺に近寄り涙をいっぱい溜めた目で見て来た。
菜保子の背は中学校に入ってからは俺よりちっちゃくて。
下から俺を見上げるようにする菜保子の仕草が可愛かった。
「大地! 大地ぃ」
菜保子は俺にしがみついてわあっと泣き出した。
俺は躊躇いがちに菜保子をそっと抱きしめた。
菜保子からは花みたいな匂いがする。
しゃくり上げて激しく泣く菜保子の頭を右手でよしよしと撫でて俺は菜保子が泣いている理由がなんとなくだが分かった気がしてた。
「先生がなんか言ったのか? 聞いたのか? もしかして」
「お母さんが……」
「ああ」
陣内先生から俺の話を色々聞いて。
優しい菜保子は俺のこと心配してくれたんだ。
だから駆けつけてくれた。
こんなに俺のために菜保子は泣いてくれるんだ。
俺は思う。
もう一度伝えたい。
菜保子にどうしても好きだって伝えたいんだ。
「菜保子好きだ」
俺は胸にうずくまるようにして泣いていた菜保子に二度目の告白をした。
菜保子はびっくりした目をして顔を上げた。
こみ上げた好きという気持ち。
胸がいっぱいになる。
「好き」が支配する。
大好きな菜保子の唇に俺は唇を重ねた。