黒銀〜暴走族と闇の少女〜
-4- 一軍女子・榎本楓〜転校生〜
「...ぎさ、なぎさ、渚!」
「ん?」
「起きろ、クラスルーム始めるぞ!」
「うっさい、優斗」
ったく、相変わらず担任はうるさいな
「おい、呼び捨てで呼ぶな」
いいじゃんか、別に
「センセー、今日転校生が来るって本当ですかー?」
「ん?あぁ、本当だぞ、紹介するな」
げ、本当にくるの?他のクラス行けよ ま、フードかぶって、顔見られないようになってるし、別にいっか
「おい、入ってこーい」
「「「「キャー」」」」
女子うるさ
(あ、自分も女子か)
私は逃げるように窓から空を見る
「五人とも自己紹介を頼む」
「はいはーい、僕は水上南よろしくね〜♪」
「「「「キャー、南様可愛い〜〜」」」」
声だけで可愛いのが想像できるな...
「次は俺かな?俺は唐木礫よろしくな、女の子達♪」
「「「「キャー、礫様かっこい〜〜」」」」
チャラそ、なんでこんな奴がかっこいいと思うんだか
「俺は冬季弥生よろしくな」
「「「「キャー、弥生様クール〜〜」」」」
毎度キャーキャーうるさいこと!
「...冬季夜気」
「「「「キャー、夜気様イケメン〜〜」」」」
いい加減、腹が立ってきた
「...紅羽蓮」
「「「「キャー、顔が顔面国宝級〜〜」」」」
最後の二人は女嫌いでしょうに大変ね、私は人を顔で見る人って大嫌い
(てか、顔が顔面国宝級って、どんなコメントなんだよ苦笑)
「さて、五人は闇夜の近くだ、闇夜の隣だ立て」
「えー、センセー、なんでぇー『裏切り者の』渚ちゃんのぉー近くなんですかぁー?」
「ちっ、うっせえよ先生がそう言ってんだ、黙れや」(青筋+殺気)
「とにかく渚立て」
「はぁ〜...はい」
「五人はわかんないことがあったら聞きなさい」
こいつらと関わるのなんてごめんなんだけど
「さて、転校生がきた事だし、自己紹介をクラス全員するぞー」
は?ダル、まぁいっか、近寄るなとだ言えばいい
「こんにちわぁ〜、私の名前わぁ〜、榎本楓って言いますぅ〜、これからぁ〜よろしくお願いしま すぅ〜」
うちのクラスの女子ってこんな奴しかいなかったっけ?
「おい、闇夜次お前だぞ」
「うるさい、優斗ちょっとは黙れ」
「は?教えてやってんのに?(殺気)」
「文句言うな黙れ(殺気)」
(クラス:ヒェー、渚と優斗の殺気半端ないーー)
「はぁ、闇夜渚、あんた達とは関わるつもりないから、話しかけないで 以上」
「ふっ」
「何よ、紅羽さん」
「いや、おもしれーと思って」
「今の挨拶の数十秒間に面白い要素がどこにあったのか、私は疑問でしかならないわ」
「顔見せろよ、」
「その頼みは却下、絶対に無理ね」
「なぜだ?」
「得体の知れない人に見せる様な顔じゃないし、私の顔は醜い、見ても得はないわ」
「...そうか」
「よし、これにて終わりにする、中休みに入れ」
クラスの一軍女子のリーダー的な奴(榎本楓)率いる軍団がこっちにくる、どうせ五人は質問攻め にされるんだろう、あの臭い香水に、パンダメイク、甘ったるい声、ぶりっ子で媚を売ってくる、面 倒くさい奴に絡まれたら、ま、面倒だな
「...私には関係ないけど」
そう言って私は屋上に向かった。
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