一年後に離婚すると言われてから三年が経ちましたが、まだその気配はありません。
嫁いできてから、私はマグナスとラナーシャ以外のドルピード伯爵家の人間と接する機会はなかった。
彼の両親も兄であるハワード様も、決してこちらの屋敷を訪ねてこなかったのである。
そんな私は、今日やっと二人の兄であるハワード様と対面した。マグナス様によく似たその男性は、堂々とした態度で私達の対面の椅子に座っている。
「マグナスよ。お前の推測を俺なりに調べてみたが、カルロム伯爵と母上には繋がりがなかった。だが面白いことがわかったぞ?」
「面白いこと?」
ハワード様は、あっさりとマグナスの推測を否定した後に笑みを浮かべた。
彼は今日、大きな情報を掴んだとこちらを訪ねてきた。それはどうやら、マグナスの推測を調べた結果得られたものであるようだ。
「お前達の婚約だが、どうやら母上が主導で進めていたらしい。カルロム伯爵とよく話し合って決まったようだ」
「……二人に繋がりがなかったのに、ですか?」
「ああ。明らかにおかしい。二人は大した繋がりがないにも関わらず縁談を進めた。そこに何かしらの足掛かりがあると俺は睨んだのだ」
ハワード様からもたらされた情報は、確かに不思議なものだった。
やはり二人の間には、何かがあるのかもしれない。二つの事件を通して繋がっているというマグナスの推測は、正しいのではないだろうか。
彼の両親も兄であるハワード様も、決してこちらの屋敷を訪ねてこなかったのである。
そんな私は、今日やっと二人の兄であるハワード様と対面した。マグナス様によく似たその男性は、堂々とした態度で私達の対面の椅子に座っている。
「マグナスよ。お前の推測を俺なりに調べてみたが、カルロム伯爵と母上には繋がりがなかった。だが面白いことがわかったぞ?」
「面白いこと?」
ハワード様は、あっさりとマグナスの推測を否定した後に笑みを浮かべた。
彼は今日、大きな情報を掴んだとこちらを訪ねてきた。それはどうやら、マグナスの推測を調べた結果得られたものであるようだ。
「お前達の婚約だが、どうやら母上が主導で進めていたらしい。カルロム伯爵とよく話し合って決まったようだ」
「……二人に繋がりがなかったのに、ですか?」
「ああ。明らかにおかしい。二人は大した繋がりがないにも関わらず縁談を進めた。そこに何かしらの足掛かりがあると俺は睨んだのだ」
ハワード様からもたらされた情報は、確かに不思議なものだった。
やはり二人の間には、何かがあるのかもしれない。二つの事件を通して繋がっているというマグナスの推測は、正しいのではないだろうか。