本当は誰よりも可愛い君。~君の全てを守りたいから
次の日の朝、教室に入ると窓の辺りから冷たいふたりの視線を感じた。花田さんと、花田さんと仲の良い赤間さんの視線だった。
一瞬彼女たちを見ちゃって目が合ってしまったけれど、私は見なかったふりをして一番廊下側の前から二番目の自分の席に座った。
「ねぇ、なんでコンテストに出ようって思ったの?」
わざわざ窓側からこっちにやってきた赤間さんがニヤニヤしながら大きな声で聞いてきた。
聞かないでほっといてほしい――。
周りのクラスメイトたちも「本当に白雪が出るの?」「エントリー間違った?」とか「マジ? ウソだろ」だとか言いながらバカにした感じでこっちを見てきた。
「ど、どうしてって……」
「香織が優勝するんだから、わざわざ恥を晒すことないのに……それに白雪さんって変われなさそう。そのままずっと地味のまま……」
そう言って赤間さんは笑った。
周りの人たちも一緒に笑っている。
『香織』は花田さんの名前。花田さんは、親が有名な会社の社長ですごくお金持ち。それにすごく美人だし。私だって花田さんが優勝するだろうなって思っているし……。そもそも私自身どうしてこのコンテストに出るのか分からない。陽大くんが申込書を提出したからで……。
一瞬窓の辺りにいたままの花田さんを見ると、彼女は腕を組みながら見下すようにして笑っていた。
周りからも嫌な感じの注目を浴びて、先生が教室に入ってくるまで私はうつむいたまま顔をあげられなかった。
一瞬彼女たちを見ちゃって目が合ってしまったけれど、私は見なかったふりをして一番廊下側の前から二番目の自分の席に座った。
「ねぇ、なんでコンテストに出ようって思ったの?」
わざわざ窓側からこっちにやってきた赤間さんがニヤニヤしながら大きな声で聞いてきた。
聞かないでほっといてほしい――。
周りのクラスメイトたちも「本当に白雪が出るの?」「エントリー間違った?」とか「マジ? ウソだろ」だとか言いながらバカにした感じでこっちを見てきた。
「ど、どうしてって……」
「香織が優勝するんだから、わざわざ恥を晒すことないのに……それに白雪さんって変われなさそう。そのままずっと地味のまま……」
そう言って赤間さんは笑った。
周りの人たちも一緒に笑っている。
『香織』は花田さんの名前。花田さんは、親が有名な会社の社長ですごくお金持ち。それにすごく美人だし。私だって花田さんが優勝するだろうなって思っているし……。そもそも私自身どうしてこのコンテストに出るのか分からない。陽大くんが申込書を提出したからで……。
一瞬窓の辺りにいたままの花田さんを見ると、彼女は腕を組みながら見下すようにして笑っていた。
周りからも嫌な感じの注目を浴びて、先生が教室に入ってくるまで私はうつむいたまま顔をあげられなかった。