本当は誰よりも可愛い君。~君の全てを守りたいから
「コンテストどうしようか、計画をたてよう」

 窓側一番前の席に5人まとまって座って、話し合いをした。私と陽大くんが隣同士であとの3人は向かい側に。

 話し合いの結果、手芸部のみんなで衣装を作ろうって話になった。「優乃ちゃんは、白い衣装が似合いそうだから、白いフワッとした感じのはどう?」って陽大くんが提案してくれて、満場一致でそのアイディアに決まった。

 イメージはこんな感じと、陽大くんがささっとメモ帳に描き、みんなでアイディアを出し合って飾りを書き足したりした。

 完成したイメージは、スカート部分や袖部分がフワッとなっている短い丈のドレス。

「これ、丈短くない?」

 私は眉を寄せて苦い顔をした。

「白雪先輩、足綺麗だし、絶対こういうの似合うと思います!」
「そうかなぁ……」

 普段着はゆったりした服ばかり着ていて、長いズボンしかはかない。ミニスカートなんて、はいたことがないかも。でも似合いそうって言ってくれて……こんなのを私が着たらどうなるんだろう。

 衣装は仮に決定ってことになり、どんどん話が進んでいく。

 私たちの設定も考えてくれた。

 陽大くんが魔法使いの白執事で、私がお姫様らしい。普段絶対に縁がないお姫様の役。

 コンテスト本番の日、この衣装も役も見た人たちに「似合わない」とか「変」とか言われないかな?



 結局私はあんまり意見が言えなくて、陽大くんを始め、手芸部のみんなで考えてくれた。



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