本当は誰よりも可愛い君。~君の全てを守りたいから
 陽大くんと一緒に集合場所の体育館に来ると、他の参加者はまだ誰も来ていなかった。

「1番に来たね」
「そうだね」

 元々華やかな他の参加者たち。
 今日はもっと華やかにキラキラしてくるに違いない。

 でも大丈夫。
 私だって、陽大くんたちのお陰で今日はキラキラ出来てる。

 何度も心の中で「大丈夫」って呟いた。

 少し経つと参加者が集まってきた。
 私は花田さんの姿を見て驚いた。

 だって、花田さんの衣装が私の衣装とそっくりだったから。

――なんで?

 偶然にしてもこんなに似たようなデザインになるなんて……。もしかして、トイレで聞いた会話ってこういうことだったの? 

 花田さんに点数を入れたくなるように仕組むってトイレで言っていたけれど。同じ衣装の花田さんと私を審査する人たちに比べさせて、みんなは美人でレベルが高い花田さんに点数をより多く入れるってこと?

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