本当は誰よりも可愛い君。~君の全てを守りたいから
「行くってどこに?」
「これを渡しに」
「えっ? どういうこと?」
いつもの陽大くんのイメージでは想像出来ないほどに、今日は積極的。
手をひっぱられ、廊下に出て階段をひとつ下りる。立ち止まったのは1階にある生徒会室前。
陽大くんがノックをしてドアを開けた。
中には陽大くんと同じクラスの春川さんがいた。彼女は生徒会長で変身コンテストの実行委員でもある。ちなみに毎日、胸辺りまである髪をふたつの三つ編みにしていて、それがすごく似合っている。
「これ、お願いします」
陽大くんが春川さんに参加申込書を渡した。
「締切ギリギリに参加者ふたりも増えて嬉しいな」
春川さんはごきげんの様子だった。
「えっ? 私出ないよ?」
春川さんに聞こえないぐらいの小さな声で、陽大くんにささやいた。彼は口角を上げ、申込書の方を見ている。
春川さんはひととおり申込書に目を通すと「ふふっ」と笑った。
「がんばってね! 楽しみにしてるから」
私たちを交互に見て彼女はそう言った。どうしたらいいのか分からなくなって、私は眉を下げながら陽大くんを見つめた。陽大くんはこっちを見て微笑んだ。
「これを渡しに」
「えっ? どういうこと?」
いつもの陽大くんのイメージでは想像出来ないほどに、今日は積極的。
手をひっぱられ、廊下に出て階段をひとつ下りる。立ち止まったのは1階にある生徒会室前。
陽大くんがノックをしてドアを開けた。
中には陽大くんと同じクラスの春川さんがいた。彼女は生徒会長で変身コンテストの実行委員でもある。ちなみに毎日、胸辺りまである髪をふたつの三つ編みにしていて、それがすごく似合っている。
「これ、お願いします」
陽大くんが春川さんに参加申込書を渡した。
「締切ギリギリに参加者ふたりも増えて嬉しいな」
春川さんはごきげんの様子だった。
「えっ? 私出ないよ?」
春川さんに聞こえないぐらいの小さな声で、陽大くんにささやいた。彼は口角を上げ、申込書の方を見ている。
春川さんはひととおり申込書に目を通すと「ふふっ」と笑った。
「がんばってね! 楽しみにしてるから」
私たちを交互に見て彼女はそう言った。どうしたらいいのか分からなくなって、私は眉を下げながら陽大くんを見つめた。陽大くんはこっちを見て微笑んだ。