Snow Kiss 【LOVE♡ドロップス企画参加作品】
小学校を出て、次は思い出の場所を目指す。
1番の思い出の場所……
奈々と最後に話したあの公園。
「公園?
小さい頃ここで何してたの?」
「亮と毎日体鍛えてた。」
「そんな事してたの?」
「亮、小さい頃女みたいに可愛くて、それでよく男子にいじめられてたんだよ。
でも、すげー負けず嫌いでさー、いつかやり返すって体鍛えてた。
じゃー、俺もって。」
「仲良しだね。」
「だな、俺たちは知らない事ないと思う。」
「……奈々は?」
「……えっ?」
「……奈々の知らない事もない?」
「……どうかな?
言い切れないけど、ないと思う。」
少し妬いてるような華恋の顔を見て、俺は緩く笑って見せた。
「華恋?
これからは俺に華恋を教えて?
どんな風に笑って、どんな風に泣いて、どんな風に怒るのか。
まだ誰も知らない華恋を俺に教えて?」
どんな風に俺を欲しがって、
どんな風に俺に甘えて、
どんな風に俺を感じるの?
まだ誰も見た事のない華恋を俺に教えて?