義理の妹に計画的にハメられたけれど、大好きな幼馴染だけは渡しません！
☆☆☆

だけど、安心するのはまだ早かったのだ。
「絵美、明日はお父さんとお母さんふたりで出かけてもいいかしら？」

日曜日の前日の夜、お母さんが部屋にやってきてそう言った。

「いいけど、どうしたの？」
「再婚してからまだゆっくりできてないからって、あの人が」

そう言って恥ずかしそうに笑う様子を見てデートなのだと気がついた。

再婚してからは確かにカップルらしいことができていなかったかもしれない。
たまにはふたりきりで出かけるのもいいと思う。

「もちろん！　お土産は忘れないでね」
「よかった。お昼ごはんは作って冷蔵庫に置いておくから、それを温めて食べてね」

「それくらい自分たちでするのに」
絵美も花子もお互いに片親だったから、ある程度の家事はできるようになっている。

簡単な料理なら絵美にだって作れる。
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