義理の妹に計画的にハメられたけれど、大好きな幼馴染だけは渡しません!
絵美は困ったように健太を見つめた。
両親がいない間に健太を家に上げることはまぁいいとしても、本当に勉強の邪魔になるかもしれない。

そんな不安を察したように健太が微笑んだ。

「俺なら大丈夫だよ。家にあがってもいい?」
「ほら! 大丈夫だって!」

花子が喜んで飛び跳ねる。
これ以上絵美がなにを言ってもきいてくれなさそうだ。

「……わかったよ。どうぞ、あがって」
絵美は嬉しさ半分の複雑な気持ちで健太にスリッパを差し出したのだった。
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