義理の妹に計画的にハメられたけれど、大好きな幼馴染だけは渡しません!
☆☆☆

ダメ。
それだけは絶対にダメ。

そう言ったけれど花子に届いたかどうかがわからないまま、数日が経過していた。
花子はなんでも欲しがる。

それをわがままだと、今のお父さんは言っていたんだ。
今ならそれがよくわかる。

花子は絵美のもっているものをなんでもかんでもほしがった。
健太まで。

「花子ちゃんどうしたのかしら。もう7時になるのに」
夕飯の支度を手伝っていたとき、壁掛け時計を見てお母さんが不安そうに言った。

いつも5時には家に戻ってきていた花子が、今日は7時を過ぎても戻ってこない。
小学生が遊ぶにしてはちょっと遅すぎる時間だ。
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