義理の妹に計画的にハメられたけれど、大好きな幼馴染だけは渡しません!
「妹はね、花子ちゃんって言うんだよ。今小学校5年生で、小さくて可愛いんだよ」
絵美は仏壇の前で熱心に妹の説明をする。

始めて花子ちゃんに会った時にはお互いに緊張してあまり話せなかったけれど、2度3度合っている間にだんだん仲良くなってきていた。
また会いたいな。

そう思えるようになってきた時に、お母さんの再婚が決まったのだ。
きっと、お母さんと相手の人は子供たちの様子をうかがい、タイミングを見計らっていたんだと思う。

それから絵美は時間がくるまでずっとそわそわしっぱなしだった。
今日は日曜日で学校も休みだし、昼くらいに新しい家族がやってくると聞いても、『昼くらい』が何時なのかよくわからない。
昼ごはんを食べる前なのか、食べている最中なのか、それとも食べた後なのか。

だからずっとソワソワしながらリビングで宿題をしていたとき、ようやく玄関チャイムがなった。
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