義理の妹に計画的にハメられたけれど、大好きな幼馴染だけは渡しません!
ずっと聞きたくて、でも聞きそびれていたことがある。
今はふたりきりだし、聞くチャンスだった。

「ほ、ほら。健太お兄ちゃんが私を助けてくれた時、特別だって言ってくれたよね?」
あれはどういう意味だったんだろう。

その後万年筆を直したり、花子が絵美からもらった物を全部返しに来たりといろいろあって、健太自身も忘れてしまったんじゃないかと思って心配になっていた。

「あぁ、あれは、そのままの意味だよ」
「そのまま?」

「いずれ俺と絵美は結婚する。その子を特別に思うのは普通のことだろう?」
当たり前のようにいいながらも健太の頬は赤く染まっている。

それに流されるように絵美の頬も赤く染まった。
「だからもう『お兄ちゃん』は卒業したい」

「え?」
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