知人の紹介で
 そうして二人は陽菜の卒業のタイミングを結婚のときと定め、その日までは清い交際を続けていった。さすがに手を繋いでデートをするくらいはしたが、キスも抱擁すらもしていない。優作の中には、若い子に手を出してしまったというどうしても拭えない罪悪感があったから、清い交際をすることで帳消しにしたかったのだ。それでも陽菜との時間はいつだってキラキラと輝いて、とても楽しかった。一年なんてあっという間に過ぎ去り、陽菜の短大卒業の日も迎え、二人はようやくそこまでこぎつけた。
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