知人の紹介で

「ああ、陽菜ちゃん、とてもきれいだね。世界で一番きれいだ」

　純白のウエディングドレスに身を包む陽菜は、本当にこの世のものとは思えないくらい美しい。この女性が自分の伴侶となるだなんて、自分は世界一の幸せ者だと思う。もうこのまま彼女を閉じ込めて、自分だけのものにしてしまいたい気持ちに襲われる。もう愛しくてたまらなくて、陽菜をじっと見つめていたら、陽菜も優作を見つめ返して微笑んでくれた。

「優作さんも素敵です。本当に素敵」
「ありがとう、陽菜ちゃん。いよいよだね」
「……私、緊張でどうにかなっちゃいそうです」

　陽菜は大きく息を吐き出して緊張を解こうとしている。人生でこんなに注目を浴びることなんてそうそうないだろうし、緊張してもしかたないだろう。ましてや彼女はまだ二十歳なのだ。緊張して当たり前だ。

「大丈夫、大丈夫。俺がそばにいるから。何かあっても俺がフォローするよ。ね？」

　優作がそうやって優しく声をかければ、陽菜は小さく笑みを浮かべながらも、その胸の内を小さくこぼした。