知人の紹介で
＊＊＊

「ちゃんと結婚するまで真面目なお付き合いしてたんだろ？」
「そりゃあ、そうだよ。相手は学生だったんぞ？　そういう意味では手を出せないよ」

　優作が圭吾の問いに真面目に答えれば、圭吾は肩をすくめて笑っている。

「それなら罪悪感なんて感じなくていいと思うけどな」
「いや、やっぱり学生と付き合うってだけで、かなり肩身が狭いから。結婚するまではデートしてても落ち着かなかった」
「お前も本当に真面目だな。でも、今は幸せな生活送ってるんだろ？」
「まあな」

　優作が認めれば、皆自然と笑みがこぼれた。

「ねえ、衣月も友人の紹介って今説明されてたけど、衣月も何かあるのかな？」

　千景のその問いに答えたのは圭吾だった。

「あー、あいつらは本当に友人の紹介。ってか、俺の紹介」

「「え？」」

　圭吾以外の全員の声が重なった。
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