知人の紹介で
第五話 これは恋ですか?
「こいつは俺の幼馴染の安藤志信。同い年で、この大学の情報学科の二年。こっちは俺と同じゼミにいる元宮衣月さん。元宮さんも同い年」
衣月は同じゼミの岡倉圭吾から紹介されたその人物に会釈をした。相手も同じようにしてくれる。
「俺、元宮と知り合ってから、ずっと二人を引き合わせたかったんだよ。二人ともそっくりだから絶対気が合うと思う。ほら、連絡先交換しとけよ」
こんなふうに誰かを紹介されるというのは初めてのことで、どうするのが正解か衣月にはよくわからなかったが、衣月も目の前の志信も圭吾に言われるがままにその場で連絡先を交換した。自分のスマホを見れば、連絡先のリストに目の前の人物の名前が入っている。よく知りもしないこの人の名前があるのはなんとも不思議な感覚だ。
圭吾は、二人が連絡先を交換するのを見届けると、自分はこのあと用があるからとすぐに去っていく。残された衣月と志信は初対面でそのまま二人でいてもしかたがないと、特に会話もせずにすぐに別れた。
その後も、連絡先を交換したとはいえ、二人が連絡を取るなんてことはなく、そのまま一ヶ月が過ぎていった。
衣月は同じゼミの岡倉圭吾から紹介されたその人物に会釈をした。相手も同じようにしてくれる。
「俺、元宮と知り合ってから、ずっと二人を引き合わせたかったんだよ。二人ともそっくりだから絶対気が合うと思う。ほら、連絡先交換しとけよ」
こんなふうに誰かを紹介されるというのは初めてのことで、どうするのが正解か衣月にはよくわからなかったが、衣月も目の前の志信も圭吾に言われるがままにその場で連絡先を交換した。自分のスマホを見れば、連絡先のリストに目の前の人物の名前が入っている。よく知りもしないこの人の名前があるのはなんとも不思議な感覚だ。
圭吾は、二人が連絡先を交換するのを見届けると、自分はこのあと用があるからとすぐに去っていく。残された衣月と志信は初対面でそのまま二人でいてもしかたがないと、特に会話もせずにすぐに別れた。
その後も、連絡先を交換したとはいえ、二人が連絡を取るなんてことはなく、そのまま一ヶ月が過ぎていった。