知人の紹介で
「元宮。あいつとはどう?」
ゼミ仲間五人で、学食で昼食を取る中、その質問をしたのは圭吾だった。だが、あいつと言われても衣月には誰のことだかさっぱりわからない。他のゼミ仲間が何の話だと首を傾げる中、衣月も同様に首を傾げていた。
「あいつ?」
「いやいや、志信! 紹介しただろ? ちゃんと連絡取ってるか?」
名前を聞いてもすぐにはわからなかったが、紹介のワードからその人物が浮かび上がった。
「……ああ、あの人のこと。取ってないよ」
「え!? あいつから連絡は」
「ないよ」
「は? なんで?」
なんで、と言われても困る。連絡を取る必要性のない人に連絡は取らないのが普通だろう。
「なんでって言われても。なんで連絡取るの?」
「マジかー。いや、そうだよな。お前らはそういうやつだ。でも、絶対お前ら気が合うんだって。とにかく一度普通に話してみろよ」
「話って言われても、特に話すことなんて」
「あー、もう、俺もいてやるから。一度三人で会おう。な?」
「それは別に構わないけど」
特に接点もない人と話せと言われても衣月には難しいのだが、圭吾のその誘いを断る理由はないからそこは素直に承諾をした。
ゼミ仲間五人で、学食で昼食を取る中、その質問をしたのは圭吾だった。だが、あいつと言われても衣月には誰のことだかさっぱりわからない。他のゼミ仲間が何の話だと首を傾げる中、衣月も同様に首を傾げていた。
「あいつ?」
「いやいや、志信! 紹介しただろ? ちゃんと連絡取ってるか?」
名前を聞いてもすぐにはわからなかったが、紹介のワードからその人物が浮かび上がった。
「……ああ、あの人のこと。取ってないよ」
「え!? あいつから連絡は」
「ないよ」
「は? なんで?」
なんで、と言われても困る。連絡を取る必要性のない人に連絡は取らないのが普通だろう。
「なんでって言われても。なんで連絡取るの?」
「マジかー。いや、そうだよな。お前らはそういうやつだ。でも、絶対お前ら気が合うんだって。とにかく一度普通に話してみろよ」
「話って言われても、特に話すことなんて」
「あー、もう、俺もいてやるから。一度三人で会おう。な?」
「それは別に構わないけど」
特に接点もない人と話せと言われても衣月には難しいのだが、圭吾のその誘いを断る理由はないからそこは素直に承諾をした。