全部全部、こんなはずじゃなかったのに。
「美波〜!最近、あの悪口ぜっんぜん聞
かなくなったよ♪良かったね〜!!」

次の授業のため音楽室に移動中、佳奈に言われた。

私は安心した。
佳奈の機嫌をなおせた。

佳奈は中学校に入り初めての友達だった。人見知りな私に筆箱についていたアイドルのアクキーをみて佳奈が声をかけてくれた。そこから意気投合して今に至る。
だか佳奈は自己中なところがある。
そして、美人だ。優しいところもあるが、私は佳奈に利用されていると思うことがたまにある。

佳奈はきっと、蓮くんのことが「好き」だ。

だから、蓮くんと仲が良かった私を許せなかった。

そして、私に廉くんと離れるよう促した。

憶測にすぎないけれど、きっと事実に近いと思う。これまで佳奈と関わって性格を知っていて、予想しているのだから。
< 7 / 27 >

この作品をシェア

pagetop