この光が消えても~雪とイルミネーション物語
「別れたくないってずっと考えてた」
「……」
予想外の言葉。
その言葉は私の言葉を詰まらせた。
「光らせてみよっか」
彼は明るめの口調でそう言い空気を変えると、ライトと一緒に買ってきてくれた電池を雪だるまに入れてスイッチをONにした。
イルミネーションは消えてしまったけれど、雪明かりと雪だるまのふわっとしたあかりで、ほんのちょこっとだけどモニュメントの中は明るくなった。
「雪だるま持ちながらだと、両手繋げないな」って私が呟くと、彼が無言で雪だるまをみつめた後、いきなりギュッと力強く抱きしめてきた。
「こうすればもっと仲良くいられるとおもう。ってか、約束守れなくて本当ごめん」
付き合ってから初めて彼から抱きしめてくれた。いつもはこっちからだったから。
彼の体温がひしひしと伝わってくる。大きな身体が私を包み込んでくれている。その温もりは寒さを忘れる程、暖かかった。
抱きしめられながら見える、目の前のサラサラと空から落ちてきた雪は粉砂糖のように甘そうな味、大好きなバニラの香りがしそうだった。
「……」
予想外の言葉。
その言葉は私の言葉を詰まらせた。
「光らせてみよっか」
彼は明るめの口調でそう言い空気を変えると、ライトと一緒に買ってきてくれた電池を雪だるまに入れてスイッチをONにした。
イルミネーションは消えてしまったけれど、雪明かりと雪だるまのふわっとしたあかりで、ほんのちょこっとだけどモニュメントの中は明るくなった。
「雪だるま持ちながらだと、両手繋げないな」って私が呟くと、彼が無言で雪だるまをみつめた後、いきなりギュッと力強く抱きしめてきた。
「こうすればもっと仲良くいられるとおもう。ってか、約束守れなくて本当ごめん」
付き合ってから初めて彼から抱きしめてくれた。いつもはこっちからだったから。
彼の体温がひしひしと伝わってくる。大きな身体が私を包み込んでくれている。その温もりは寒さを忘れる程、暖かかった。
抱きしめられながら見える、目の前のサラサラと空から落ちてきた雪は粉砂糖のように甘そうな味、大好きなバニラの香りがしそうだった。