この光が消えても~雪とイルミネーション物語
その日は彼と一緒にイルミネーションを見に来た。ふわりふわりと私の赤いコートについた雪が優しく寄り添ってくれる日だった。端から見ていき、思い出のモニュメントイルミにたどり着く。
そして、白く美しく光るモニュメントに包まれながら
「予定よりも言うの10日も遅れちゃったけど……。愛してます。結婚してください」
彼は片膝を雪につけながら指輪がこっちに見えるようにパカッと開いたリングケースを差し出した。そして私はプロポーズを受けた。まるでドラマのような。
プロポーズされたのは嬉しかった。けれど、周りの視線と彼の膝が雪で濡れちゃうのが心配で、とっさに彼の両手首を掴み、ぐいっと持ち上げるように引っ張り彼を立たせた。
違う、私の動き、こうじゃない。ドラマではこんな場面の時どうしてたっけ。こうかな?
動揺の中にほんの少しだけ冷静さが残っていて、その部分をフルに使い考えた。
私は薬指を強調させ、自分の左手を彼に差し出した。差し出す時の勢いが自分の想像以上だったけれど選択は間違えていないと思う。彼は指輪をケースから取り出し、そのケースを黒いコートのポケットにぎこちなく入れると、左手を私の左手にそっと添え、右手で私の指に指輪をはめた。
私たちは両手を繋ぎ、向かい合った。
雪と綺麗な光たちに祝福されながら、ロマンチックに。彼の瞳は光が反射して輝きが増していた。きっと私の瞳も。
“ 愛してる ”
あの時も、今もずっと彼から聞きたいと思っていた言葉。そして待っていたプロポーズ。
今日は彼の仕事が終わってから街で一緒にご飯を食べた。それからイルミネーションを見ていたから、もうイルミネーションが消灯する時間かな?
21時5分。消灯する時間過ぎてる?
そういえば、今は22時まで輝いてくれているんだっけ。
もう少しだけ、このままでいいかな。
見つめあっていると、嬉しさがいっぱい降ってきて、心の中で積もっていった。しばらくその気持ちは降りやまなかった。
そして、白く美しく光るモニュメントに包まれながら
「予定よりも言うの10日も遅れちゃったけど……。愛してます。結婚してください」
彼は片膝を雪につけながら指輪がこっちに見えるようにパカッと開いたリングケースを差し出した。そして私はプロポーズを受けた。まるでドラマのような。
プロポーズされたのは嬉しかった。けれど、周りの視線と彼の膝が雪で濡れちゃうのが心配で、とっさに彼の両手首を掴み、ぐいっと持ち上げるように引っ張り彼を立たせた。
違う、私の動き、こうじゃない。ドラマではこんな場面の時どうしてたっけ。こうかな?
動揺の中にほんの少しだけ冷静さが残っていて、その部分をフルに使い考えた。
私は薬指を強調させ、自分の左手を彼に差し出した。差し出す時の勢いが自分の想像以上だったけれど選択は間違えていないと思う。彼は指輪をケースから取り出し、そのケースを黒いコートのポケットにぎこちなく入れると、左手を私の左手にそっと添え、右手で私の指に指輪をはめた。
私たちは両手を繋ぎ、向かい合った。
雪と綺麗な光たちに祝福されながら、ロマンチックに。彼の瞳は光が反射して輝きが増していた。きっと私の瞳も。
“ 愛してる ”
あの時も、今もずっと彼から聞きたいと思っていた言葉。そして待っていたプロポーズ。
今日は彼の仕事が終わってから街で一緒にご飯を食べた。それからイルミネーションを見ていたから、もうイルミネーションが消灯する時間かな?
21時5分。消灯する時間過ぎてる?
そういえば、今は22時まで輝いてくれているんだっけ。
もう少しだけ、このままでいいかな。
見つめあっていると、嬉しさがいっぱい降ってきて、心の中で積もっていった。しばらくその気持ちは降りやまなかった。