思春期の青へ
そう思って圭に視線をおくる。

圭はそのことに気づいたらしく、私の気持ちを察してくれた。


「じゃあ俺は班長にしとくわー。ってことで残った綾乃が地図・案内係な」
「う、うん!分かった!」


(圭〜〜〜〜!本当にありがとう!)


感謝の意味を込めてこっそり手を合わせて拝む。

それに気づいた圭は小さく笑った。





さっきの事のお礼を直接言おうと、授業終わりに圭を呼び止めた。


「圭!さっきは班長引き受けてくれてありがとう!」
「ん?別にー?ただ、班長した方が内申があがるだろーし!」


圭があっけらかんとした態度をとるから、つい悪ノリしてしまう。


「あー、圭はテストの点数悪いからねー?こうでもしないとヤバいのか!」
「はぁ?違うわ!一応新入生テストの数学で81点とったんだからな!?」


反撃してきたけど意味なし。


(私の方が点上だし!)


「残念!私は98点!」
「うっわまじか」


得意げに言うと圭が顔を歪めた。

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